Savior-社長は救世主-


電話に出る勇気がない
多分、和弥は怒り狂っているだろう

どうしていいか、わからず
ただスマホの画面をしていたら
社長が私の手からスマホを取り
自分の耳にスマホを当て始めた


…えっ?まさか和弥と話すつもり?
そればダメっ、と思い口を開けたと同時に社長は「はい」と話し始めた


「俺ですか?以前お会いしました、神谷です…小森の雇い主です。……そうです」
「小森ですか?無理です。…………は?何言ってるんですか?これはDVですよ?痴話喧嘩で済まされるような問題じゃない」
「……無理ですね、小森は貴方に会いたくないと言ってます。申し訳ありませんが、明日にでも弁護士を立てようかと思っていたんです」


社長が和弥と話しているってだけで
ハラハラしてしまい、どうしていいかわからない

そんな私に社長は私の手を握ってくれ
コクリと頷いてくれる
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