Savior-社長は救世主-
『社長、やっぱり言わないとダメですか?』
出来れば藍さんに知られたくない
妊婦の藍さんに心配をかけたくない
「ダメだ。俺が一緒に居てやれない時は優に頼む。俺も優も無理な時は藍ちゃんに頼むしかないだろう?それに、優には連絡済みだから、藍ちゃんにも伝わってるだろう」
諦めろ、と言う社長
社長の言葉に頷くしかない
社長だって忙しい、だからと言って
私一人で行動して和弥に出くわしたら
和弥は絶対私を離さないだろう
「澪っ!」
私を抱きしめてくれる藍さん
耳元で、藍さんが泣いているのがわかる
『…っ、心配をかけて…ごめん…なさい』
それが言える言葉……
いつも気にかけてくれていた藍さんを
泣かせてしまって申し訳ない
優さんは、いつもと変わらず
私に笑いかけてくれる
あー、二人がいてくれて
本当に良かったって本当に思える