Savior-社長は救世主-
お母さんから少し遅れ父も玄関へ来た
「初めまして、わたくし澪さんが勤務しています会社の責任者をしています神谷です。突然お伺いして申し訳ありません」
頭を下げた社長
胸が痛い…
「遠いところ、わざわざすみません。お疲れでしょう、上がってください」
父は何も聞かず、私たちをリビングへと案内してくれた
母は何が何だかわからない様子だが
父に言われお茶の用意をしている
私の隣に社長
私の向かいに父だ
テーブルの上には先ほど交換された
社長の名刺と父の名刺が置かれている
父は大手建設会社の支社長をしている
「それで、今日は何故社長さんが?」
『あ、あのね、』
私が話そうとすると
小森、と制してた
「私から、説明させて頂きますが…これからお話しすることは、いいお話ではありません…」
そう言って台所にいる母をチラリと見る