Savior-社長は救世主-
温かい…
それが気になり、目を開けた
見慣れない天井に
嗅ぎ慣れない消毒液の臭い
身体が怠い
思うようにチカラが入らない
どうして?
自分の身体なのに、よくわからない
何故、私はここにいるの?
私に何があったの?
考えていたら
何かが手に触れていることに気がついた
その手を見れば
誰かが私の手を握りしめている
その人は椅子を座ったまま
ベットに頭を預け
スースー眠っている
真っ黒でサラサラした髪
私からは顔は見えない
声を出そうとしたが
声もうまく出せない
身体も…声も…私はどうしたのだろう。
なぜ、こうなった?
確か…私…
思い出そうとしたが頭が痛い
ゔーっ、
なんだ、この痛みは…
その時、寝ていた彼が
ムクッと起き上がった
寝ぼけているのだろうか
ぼーっと私の方を見ている