Savior-社長は救世主-

温かい…


それが気になり、目を開けた
見慣れない天井に
嗅ぎ慣れない消毒液の臭い


身体が怠い
思うようにチカラが入らない


どうして?
自分の身体なのに、よくわからない
何故、私はここにいるの?
私に何があったの?


考えていたら
何かが手に触れていることに気がついた
その手を見れば
誰かが私の手を握りしめている

その人は椅子を座ったまま
ベットに頭を預け
スースー眠っている

真っ黒でサラサラした髪
私からは顔は見えない


声を出そうとしたが
声もうまく出せない

身体も…声も…私はどうしたのだろう。
なぜ、こうなった?



確か…私…
思い出そうとしたが頭が痛い



ゔーっ、
なんだ、この痛みは…


その時、寝ていた彼が
ムクッと起き上がった
寝ぼけているのだろうか
ぼーっと私の方を見ている
< 152 / 204 >

この作品をシェア

pagetop