Savior-社長は救世主-

「…気長に思い出したらいい、仕事とか生活の事は気にするな」


社長さんの手が私の頭に触れた
…優しくトン、トンって

あ…、なんかいいな。これ。
あたたかいし…優しい


社長さんの手を無意識に取ってしまった
やっぱり温かい


「こもり?」


しまったっ!!


『あ、ご、ごめんなさいっ!いや、違うんですっ、なんて言うか、なんて言っていいか……っ、』


自分で何をしたか恥ずかしくて
慌てて言い訳するが、全く言葉にならず
焦っていたら、社長さんが私の手を握ってくれた



「少しは安心する?」



恥ずかしさのあまり
頷くだけで精一杯
あー、やっぱり

社長さんは優しい……あれ?
…なんだろう?


…んー、わからない
けど、早く思い出したい
社長さんのために…

不安と緊張があったのに
社長さんが握ってくれた手により
安心して眠ることができた
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