Savior-社長は救世主-
何っ、これ…
そのドアを見てから
急に胸が痛み出す……苦しい
「絢斗?いるの?」
突然、誰かの声がした
「来たかー、優は?」
「今くるよ?車を停めてくるって」
誰か、女の人が来たけど
私は振り向けない
そのドアが気になる
けど、開けてはいけない気がして…
はぁっ……、はぁっ……、
やっぱりおかしい
「こもり?」「澪?」
社長さんと女性が私の異変に気がつき
声をかけてくれたが
返すことが出来ない
「…小森、そっちは行くな」
引き寄せられる感覚
社長さんが声をかけてくれた時には
そのドアの前にいた
開けたらダメ
けど、気になる
いや…
絶対何かがあるんだ
「やめろ、小森っ」
社長さんが近づいてきた時には
ドアノブを回していた
そこは応接間
一人掛けの椅子が二つ
テーブルを挟んで二人掛けのソファ
二人掛けの…ソファ…