Savior-社長は救世主-
『わ、私も…、ですね…』
あー、なんで言えないかな
言おうとすれば、恥ずかしくて
好きという言葉が続かない
こんなこと、初めてだ
何度も言おうと試みるが、失敗。
自分の気持ちさえもまともに言えないのかと、泣きそうになってしまった
「こもり」
見かねた社長
ニコニコと私を呼ぶ
私の視線が社長へと向き、目があう
「俺の事、好きだろ」
あー、だめだ
更に真っ赤になっただろう私
違うとは否定しないが
そうだ、と恥ずかしくて言えない
もう、どうにでもなれてという気持ちで
うん、と首を縦に降る
フッと社長が笑い
社長の顔が近づいてきた
またキスされる、と目を瞑るが
唇…ではなく
額にゴツンと何かがぶつかってきた
目を開ければ、どアップの社長
おでこをごっつんこしているのだと理解した