Savior-社長は救世主-

社長が言ったのは
一年半くらい前、
それは、和弥と同棲を始めて
初めて手を上げられた時だ

飲み会だと伝えたら豹変し
罵声と暴力を受け、正直飲み会どころではなかった


「なんか様子が変だなーって見てたら、変な所に痣があるのが見えた。普通、あんな所に痣は付かない」


まさか、そんな前から?


『あの、何処に痣はありました?』


和弥は必ず見えない部分に付けていた
始めの頃は見つからないように
私も気をつけていた
だから社長の言葉が不思議で仕方がない



「あー…、」


なんだか、言いにくそうな社長


「んー…、いや、怒るなよ?」


社長は渋々話してくれた…が
私が握りしめた拳は
運転中の社長の脇腹に直撃した


あの時、酔っ払った私の胸もとを覗いたら見えたという
覗ける訳がない服装をしていたつもり
社長を問い詰めたら、
「ボタンを外して見ました」と白状した
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