Savior-社長は救世主-
なら勝手にやってくださいよ、
『では、定時になりましたので、お先に失礼致します』
冷ややかな目を社長に向ける
しまった、という顔をした社長
「見捨てるつもりかっ!」
『はい?別に私は安西先生と二人で食事をしてもいいんですよ?』
安西先生は私と食事をしたいと言ってくれた
一応、建前として雇い主である社長も一緒にって言ってくれただけだ
それは社長もわかっている
「なっ…、わかったよ、安西先生にはそう伝えてくれ」
初めからそう言えばいいのに、と
閉じてしまったパソコンをまた立ち上げる
メール画面を開くと新着メールが届いた
誰だよ、と開くと……社長だ
【なるべく早く帰る。起きて待ってろ】
チラッと社長を見れば
口元が緩んでいる
…いやいや、身体がもちません、