Savior-社長は救世主-
「それと、小森」
気を抜いていたところに名指し
滅多に会議中は私を呼ばない
私が名指しされたということは
かなりの難題をぶつけてくる
会議に出席している店長達の顔も凍りつく
『はい』
「来月の連休に、シティホールでイベントあるの知ってるな?」
『はい、勉強のためにと店長数人と行く予定ですが…』
「ああ、それ。それウチもブース構えることにしたから」
サラッと言ってくる社長
……はぁ?
何をいきなり言い出すんだっ、
顔に出ていたようで
社長は眉ピクッと上げ
文句でもあるのか、という表情
来月、シティホールで行われる催事
同業者が普段、どのように業務をこなしているか、我が社はこういう企業です
という展示会だ