Savior-社長は救世主-
それにしても、
安西先生は自分の本を
ふざけた本と言っていた
確かに…ふざけた内容だったが
自分で言ってしまうなんて。
しかも今は廃盤と言っていた
結構面白いと思うんだけどな…
タクシーでホテルに着き
私たちはフロントへ行った
予約は事前に優さんがしてくれている
だから、私は確認をし忘れていた
『…は?…部屋は一つ?』
優さんは経費削減と言って
いつも一つしか部屋は取らない
そして、最悪な事に
ツインではなく、ダブルだ
『あ、あの!部屋は空いていませんか?』
まさか社長と同室で過ごすわけにいかない
いい年頃の男女が同じ部屋なんて…
「申し訳ありませんら本日は満席で…」
そんな…
まさかの満室
「諦めろ」
そんな私に構わず鍵を受け取る社長
社長は気にしないのか?
…私は女として見られていないのか?
そう思ったら社長が諦めろと言った言葉が妙に納得してしまう