Savior-社長は救世主-

和弥にメールを送るとすぐ電話がかかってきた


「澪」


『お疲れ、和弥』


「今、何してるの?」


『部屋でコンビニ弁当食べているよ』


「コンビニ弁当?会食は?」


『本当は行く予定だったんだけど、社長が身体を休めろって言ってくれたの』


「社長は?会食に行ったの?」


常に質問攻めな和弥
社長がいないと伝えたら
ホッとしたようだった


「明日は何時?迎えに行くよ」


『明日はそのまま催事会場入りだから、遅いよ。終電も無理だろうからタクシーで帰るから大丈夫よ』


そう数日前にも伝えたはずなのに…
和弥は私の話を聞いてなかったのかな?


「澪、愛してる。おやすみ」


『私も好きよ、お休みなさい』


画面をタップし、テーブルに置いた
愛してる…か、
いつから私は和弥に言っていないだろう
和弥の事は好き
けどそれは愛情なのか友情なのか
それともただの情けなのか、わからない
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