Savior-社長は救世主-

時計を見れば日を跨ごうとしていた
まだ社長は帰ってこない
なら、寝てしまおうか…

鍵は掛けたから大丈夫
社長が悠々と寝れるスペースを空け
私はベッドの中へ潜り込んだ

一人で寝るには広すぎて
シーツが冷やっとする
一人で寝るのは久しぶりだ
寂しいって気持ちもあるが
和弥がいないってだけで、気持ちが緩む

今日はさすがに疲れた、
ベッドに潜り込んでから数分で眠りについた


そして、2時間後
静かに鍵が開けられた

その音で眠りから覚めようとしていた
薄っすら目を開けると……社長が見えた

社長が部屋に入ると
若干アルコールの臭いがした
何かしてあげたい、と思うが
睡魔には勝てない

ごめんなさい、と思いながら目を瞑る
また夢の中へと行こうとした時
私の頬に何かが触れ
身体が少しヒンヤリしたが、
次第に温かさを感じた

おやすみ、澪


そう聞こえたような気がした
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