秘密の契約
翌日の朝、朝食を食べ終わると日菜は目の前の朝倉家に行った。



日菜の家が純和風なのと反対に朝倉の家は大きな洋館だった。



日菜の家も大きいが朝倉の家はそれよりかなり大きい。



インターホンを鳴らすと朝倉のおば様が自ら出てきた。



「いらっしゃい 日菜ちゃん 来てくれてありがとうね 私じゃどうしてもうまく活けられなくて」



日菜はペコッと頭を下げて挨拶をする。



中へ通されながら千波と郁斗の母は嬉しそうに話を続けている。


「郁斗は今日試合なのよ パーティーまでには間に合うと思うけど。千波は夕方には帰ってくるわ」



自慢の息子だから帰ってくるのが嬉しそうだ。



「郁斗は真っ黒ですね?」



「そうなの この夏が最後だから張り切っているみたいよ」



日菜は微笑みながら頷いた。




< 11 / 684 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop