秘密の契約
「愛ちゃん、大丈夫だよ」



日菜から見ても綺麗と思える女の子2人に話しかけられているけど千波くんと郁斗は相手にしない。



その時、千波が視線を日菜の方へ向けた。



「日菜」



千波が微笑んで日菜の元へゆっくりと歩いてきた。



自分を見てすぐに来てくれたのが嬉しい。



「千波くん、おまたせ」



日菜が水色の大きめのビニールバッグを持っていると千波が手を差し出してビニールバッグを受け取った。



そこへ郁斗もやって来た。



「兄貴、置いていかないでくれよ しつこいのなんのって」



郁斗も彼女達の誘いに辟易していたようだ。



「無視すればいい」



千波がさらっと言った。



その言葉は優しそうな千波には似合わず、どっちかって言うと郁斗が言いそうな言葉だった。







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