秘密の契約
「千波君は家に戻って休ませたわ ずっと日菜の看病をしてくれたから」



「そっか……」



顔が見えないと寂しいし、不安になる。



「郁斗君も本当に申し訳なく思っているらしくて顔を見るたび謝るのよ?」



「郁斗が悪いんじゃない……」



あの時の事ははっきり覚えている。



対向車が前の車に突っ込み、郁斗が避けようとした。



病室のドアが叩かれた。



「どうぞ?」



母が返事をするとドアが開き郁斗が入って来た。




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