秘密の契約
「じゃあ、早く婚約しなさい」



「母さんは気が早すぎるよ」



千波はそう言っただけだった。



+ + + + + +



「千波くん……あたしたち……お互いの家で会うのはやめよう……」



今あたしたちは朝倉家の広い庭にいた。



「どうした?」



「これ以上、ママやおば様に期待させたくないの」



立て続けに2人から結婚をほのめかされて日菜は苦しかった。



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