秘密の契約
目を凝らして前を見るとボンネットに寄りかかった千波の背中が見えた。



考え事をしているような後姿。



日菜は外に出た。



見たことのない初めての場所。



高台にいるらしく夜景がきれいに見える。



ドアの音で千波が振り返った。



「日菜、起きたんだね」



「千波くん……」



戸惑った表情の日菜はドアの前から動かない。




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