秘密の契約
こんなに千波くんの顔が近くにあって意識しないわけが無い。



って言うか……顔がまともに見られないよ。



「は、早くやらないと」



教科書を手にしてページをめくる。



えっ……?



その手を千波くんの長い指が止めたのだ。



「日菜……」



千波が日菜の名前を呟く。



バタンっ!!!!



「千波兄っ!」



乱暴にドアを開けて入って来たのは萌だった。




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