秘密の契約
「良かった……」



日菜の耳に聞こえた千波の小さな呟き。



次の瞬間、日菜は千波の胸の中にいた。



「心配させないでくれ……」



「ごめんなさい」



頬に当たるジャケットの布地が冷たくてずっとここにいた事がわかった。



そしてここがどこか我に返った。



パッと千波の腕の中から離れると千波が怪訝そうな表情になった。




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