秘密の契約
6畳ほどの広さの部屋に通された2人は向かい合って座った。



目の前にあるのは豪華な懐石料理。



見た目にもこだわるこの店はお皿も値打ちのあるものを使っていると聞いたことがある。



「食べよう」



千波が言うと日菜は素直にお箸を手にした。



しばらく黙って料理を口に運んでいた。



確かにおいしかったが気持ちが落ち着かなくて味わえない。



「千波くん……」



沈黙に耐えられなくて日菜が口を開いた。



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