秘密の契約
千波は車内の時計を見た。



時刻は11時を回っていた。



高校生を連れまわす時刻ではないな……。



千波も出来る事なら日菜と一緒にいたかった。


だがもうすぐ明日になろうとしている。



日菜が両親に叱られないようにちゃんと返すべきだと考えたのだ。



7分後、車は日菜の家の前に到着した。



千波も一緒に車から降りるのを日菜が不思議そうに見ていた。



「こんな時間に心配しているだろ?」



「……言ってないの 知っているのは萌だけ」



だんだんと声が小さくなる。



千波がため息を吐いた。




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