秘密の契約
「一昨日から日菜、おかしくないか?」



「おかしい?」



「兄貴のせい?」



驚いて足が止まった。



「違うよ?」



心配そうな顔を見せている郁斗に日菜は微笑んで否定した。



「兄貴もさ なんとなくおかしいんだよな」



「きっと 千波くんは考える事が山ほどあるんだよ」



「そっかなぁ~ まあ、おれは気楽な次男に産まれてよかったって事かな」



「もう、郁斗だっておじ様の会社に入るんでしょ?」




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