秘密の契約
「十和子先輩っ 待ってました♪」


後輩らしい白と黒の格子柄のスーツの女性が言った。



「あら、もう上機嫌なの?綾子さん」



「やだ~まだそんなに飲んでいないですよ~」



十和子は綾子に微笑むと千波の横にいる日菜を見た。



「あら?」



日菜の顔を見てから千波を見る。



「突然すみません 俺の彼女なんです 打ち合わせが終わったら送って行きますから」



「いいのよ こんなに可愛い彼女が千波さんにいたなんて 驚いたわ」



十和子が驚いた顔をした。



「そうなんですよ~ てっきり朝倉さんの本命は十和子先輩だとばかり思っていました」



ピンクのスーツの女性がこれ見よがしに言った。



「お前なに言ってるんだよ!」



耕平が日菜の前で言う美由紀をたしなめた。



「こんなに可愛い彼女がいたのでは私に勝ち目は無いわね?」



と、余裕の微笑を見せてメニューを見始めた。




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