秘密の契約
黙っていると千波の手が日菜の手を包んだ。



「予定でもあった?」



「あるって言ったら家に帰ってくれる?」



なんだか予想が出来ない展開に日菜は戸惑い気味だった。



「だめ」



千波は日菜の母に予定を確かめていた。



「千波くん?」



こんなに強引な千波くんは初めてだよ。



そんな事を考えていると千波はちらっと日菜の方に視線を向け微笑むと前を向いてしまった。



なんとなく気まずくて日菜は流れ行く窓の外を見ることにした。





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