秘密の契約
「なんか騒がしくないか？」



郁斗は体育の授業から教室に戻る途中、階段に人だかりが出来ているのが目に入った。



「誰かが階段から落ちたらしいよ」



隣のクラスの男子が郁斗に言う。


「A組みの藤田さんだって」



誰かが言った途端、郁斗ははじかれたように人だかりの中へ入って行った。



「日菜！？」


人だかりをかき分けて踊り場へ着くと教員達に囲まれた日菜がいた。



傍に知った顔を見つける。



「城崎！」


郁斗が青ざめた愛を見つけた。



そこへ救急車が到着した。



騒がしい生徒達を教員達は教室に戻し日菜は担架で運ばれて行った。





< 568 / 684 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop