秘密の契約
10分後、フィッティングルームから出た日菜は今まで着た事がない色のドレスに気後れしていた。



ソファーに座って待っていた千波が立ち上がる。



「驚くほど似合っているよ」



ほんとかな……?


大きな鏡で見た時、似合っていないと思ったのに。



最高級のブランドドレスだけあって気ごごちは良いし、デザインも露出を控えめ。



「千波くん、いいの?ここすごく高いし……」



こんなに高いドレスを買ってもらう筋合いはない。



心配そうな日菜にクスッと笑って店員にカードを渡した千波だった。




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