秘密の契約
「ちょっと それって酷くない?何様なのよっ!」


愛が憤慨している。


「そうよ 千波様の彼女は日菜なのに」


梨絵も怒りを隠せない。


郁斗も怒りを覚えていたが言葉に出さなかった。


「お願い、郁斗 千波くんには自分から話すから言わないでね?」


郁斗から話したら話が大きくなりそうだった。


自分から話したほうが誤解を招かなくて済む。



もともとウインタースポーツは苦手なので部屋で休むという日菜を3人は心配しながらも日菜に背を押されて滑りに行った。


もうすでに外は暗くなっていた。


ゲレンデはナイター設備がどこよりも良いから夜遅くまで滑る事が出来る。


日菜は3つあるうちのベッドルームの1つに入って目を閉じた。


手には携帯を握り締めて……。


千波からの電話を日菜は待っていた。



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