秘密の契約
そんな日菜を見ていた千波は携帯を取り上げた。
「郁斗 日菜のコートを持って医務室まで来てくれ」
医務室には毛布はあるがそれを巻いて廊下を歩くのも……。
と思って千波は郁斗に頼んだ。
電話を一方的に切られた郁斗はいらいらした。
医務室だって!?
また日菜がケガしたのか?
いや、日菜がケガをしていたら今頃兄貴は慌てているはず。
冷静な声だったもんな。
パーティー会場を出た廊下から電話をしていた郁斗は日菜のコートを取りに行く為にエレベーターに向かった。
テラスの扉からホテルの中へ入ると暖かい空気が日菜の身体を包んだ。
日菜は肩の力が抜けって行った。
青年に支えられて足を引きずって歩く千波を目にするたびに日菜は胸が痛む。
ケガさせちゃった……。
どうしよう……仕事に支障が出てしまう。
日菜は途方に暮れて泣きたくなった。
実際涙は頬を伝わっていたのだが。
「郁斗 日菜のコートを持って医務室まで来てくれ」
医務室には毛布はあるがそれを巻いて廊下を歩くのも……。
と思って千波は郁斗に頼んだ。
電話を一方的に切られた郁斗はいらいらした。
医務室だって!?
また日菜がケガしたのか?
いや、日菜がケガをしていたら今頃兄貴は慌てているはず。
冷静な声だったもんな。
パーティー会場を出た廊下から電話をしていた郁斗は日菜のコートを取りに行く為にエレベーターに向かった。
テラスの扉からホテルの中へ入ると暖かい空気が日菜の身体を包んだ。
日菜は肩の力が抜けって行った。
青年に支えられて足を引きずって歩く千波を目にするたびに日菜は胸が痛む。
ケガさせちゃった……。
どうしよう……仕事に支障が出てしまう。
日菜は途方に暮れて泣きたくなった。
実際涙は頬を伝わっていたのだが。