秘密の契約

過労

打ち上げの部屋に入るとすでに始まっていた。


千波が来るのを今か今かと待っていた十和子。


「千波さん ここの席へどうぞ」


十和子が自分の隣を示す。


ここに居るスタッフは十和子とお似合いのカップルだと思っているから自然とそんな席が作られてしまったのだ。


隣が空いていない場合も十和子は隣に座ってもらう為になんらかの行動には出たはずだろうが。


他に空いている席もなかったので千波は十和子の隣の席に座った。


「千波さん、足どうしたんですか?」


少し引きずって歩く千波に聞く。


「ちょっと捻ったんだ」


「大丈夫ですか!?ちゃんと先生に診てもらいました?」


十和子が心配そうな表情を浮かべる。


「軽い捻挫なので大丈夫ですよ」


そう言って千波はコーラを頼み一口飲んだ。


「あら、コーラだなんて」


十和子がお酒を飲まない千波に驚いた。






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