秘密の契約
郁斗は携帯をポケットから取り出して千波の電話番号を押した。


電源が切られている。


「くそっ!」


郁斗ははき捨てるように言うと1階のロビーに向かった。





受付には24時間対応する為に2人男性がいた。


「すみません 弟なんですが緊急でスタッフの朝倉 千波を呼び出してもらいたいんですが」


郁斗が言う。


「わかりました」


受付の男性は受話器を手にして千波を呼び出す。


その電話には誰も出ない。


「少し時間がかかりそうなのでそこのソファーで待っていてくださいますか?」







「お待たせしました 医務室にいました」


少し慌てた感じだ。


「医務室って……」


捻挫じゃなかったのか?もしかして骨折していたとか?


「ありがとうございます」


郁斗は礼儀正しく頭をさげて医務室へ向かった。






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