秘密の契約
日菜たちはスキー場にいた。


「なんで滑る気になったんだ?」


リフトに乗る為に並んでいる時、郁斗が言った。


「うん 千波くんが仕事が終わるまで遊んでてって言ったから」


日菜がにっこり郁斗に笑う。


「はぁ~ お前ってつくづく……」


能天気な奴。


あれだけ悩んでいたのに。


「なあに?あたしってつくづく……なあに?」


日菜が首をかしげて聞く。



「日菜ってつくづく可愛いって事!」


愛が日菜を抱きしめた。


「あ、愛ちゃん こ、転んじゃうよ」


横にいた愛に抱きしめられてツルッと滑る。


じゃれあっている2人を見て梨絵が笑っている。


ここへ来てからやっと心から笑っている。


「今日は思う存分、楽しもうねっ」


梨絵が3人に言った。



< 658 / 684 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop