秘密の契約
活け終わると日菜は千波の横に座った。



目と目が会ってにこっと笑う日菜。



その笑顔はちゃんと役目を果たすからね?と言っているように千波には見えた。



「日菜ちゃん、おいしいケーキを頂いたの ちょっと待っててね?」



「母さん、もう出かけるんだけど?」



千波が言う。



「あら、もうちょっとだけいて欲しいわ すぐに持ってくるからね?」



そう言ってリビングを出て行った。



「母さんは日菜にべったりだな?」



「女の子がいないからつまらないんだよ」



千波に微笑まれて日菜はドキドキしてうつむいた。






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