秘密の契約
日菜は郁斗の言葉に戸惑っていた。



遠く離れた郁斗の兄だから好きな気持ちも憧れで済んだ。



時々帰って来てもアメリカに戻るからと好きな気持ちを抑える事が出来た。



これからずっと近くにいると思うと胸が苦しくなる。



小さい頃から日菜の憧れ、好きな人。



そして・・・妹の萌も千波が好きと知っていた。



「どうしたの?浮かない顔して」



愛が聞くと日菜はハッとして我に返った。



「えっ?ごめん 考え事してた」



「千波様が帰って来るって聞いてから日菜、おかしいね?」



「そんな事ないよ~」



ごまかすように顔をふせてオレンジジュースを一口飲んだ。





< 9 / 684 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop