いにしえの伝説~鎖に絡まる約束~
廻りだす
ジ…ジジジ…
すぅと視界が開ければ
見慣れた自分の自室―。
(…懐かしい)
自分の視線は天井にあった。
なんだか身体の節々が痛い。視線を戻すと
机の上には山のようにある書類の数々―。
「まずい、寝てしまった…。」
(…あの時の"私"は仕事に追われていたな)
仮眠のつもりで、部下には10分したら
起こすように頼んでいた。なのに、
「三時間も経っているじゃないか…」
懐中時計を取り出して、ガックリと項垂れた。
「そうでもしないとあなた様は
いつまでも寝らず食わずで
机にかじりつくじゃありませんか。」
(そうだった。)
声のした方に目線を向けると
ニコニコとしながらも青筋が浮かんでいる
ネルファがいた。
(彼女がいつも起こしてくれていた)