いにしえの伝説~鎖に絡まる約束~
「そうか、そんなに気に入ったんだな。
私もあれで止めようかと思っていたが、
仕方ない。あと1週間続けてやろう。」
リューネの静かな口調に女性は青ざめる。
「え、あ、リューネ様…?」
「そして今なら24時間不眠不休で
アーレス家での護衛の任務をつけよう。
喜べ。」
にっこりと同性でも見惚れるであろう
笑顔を見せるリューネ。
だが女性にとっては地獄の案内に聞こえ 、
心なしかリューネの背後には般若が見える。
ヤバい。怒らせてしまったっ!?
「せ、せっかくのお話ですが、
私には、ちょっと…」
「何?受けられないとでも?」
片眉をあげたリューネをみて
さらに冷や汗をかきはじめる女性。
「アイリ・シーラス?」
アイリと呼ばれた女性は突然声を上げた。
「おおーと!?大変だー!?
詰問に遅れちゃーう!
では、失礼しまーす! !」
ドタンバタンと音を立てて退出するアイリ。
止めることなくそれを見送るリューネ。
クスクスと笑い声が部屋の
隅から聞こえてくる。