オタク女子。

「だって本当のことじゃんか」
「あら、丸の内弁当?女子の憧れよね。いいじゃない」

綾子先輩がお優しいフォローを入れてくれたけど、私は羞恥で手で顔を覆った。なんてことを…!まるで私が食い意地で職場を選んだみたいしゃないの!


「それにしても今日は二人ともありがとう。うちの拓ちゃんが風邪で寝込んじゃって困ってたの。今回のツアーのグッズ可愛いかったから絶対に欲しくて」

え…風邪で寝込んだ拓哉先輩を置き去りでグッズ参戦?顔を覆っていた手を思わず外してしまった。

「いいんですか?ほっといて」
「大丈夫よ。死ぬわけじゃないし」

ね?

と微笑まれた。
いや、微笑まれても…。

「さすが拓哉先輩の彼女っスね」

うんうん、と妙なところでひかるが感心している。いや、本人たちがいいならいいんだけどさ…。

わかったことは、ひとつ。

綾子先輩も立派なオタクということだ。なにやら話を聞いてると賢ちゃんの追っかけまでやっているらしい。いいのか?!拓哉先輩。彼女が別の男に執念燃やしてて。














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