オタク女子。
「知らないんかいーーー!!!」
駄目だ。
酔いがいい感じに回って自分のテンションが制御出来なくなってる。ひかるが私を見ながら遅かったか…と呟いた。
私はカウンターに伏したまま横目で、ひかるの綺麗な横顔を見つめる。なんていい顎のライン…。
バチッとひかると目が合った。
「…なに?」
「いや、俺の方こそなに?って感じなんだけど」
口調こそいつもの感じだけど、顔が受け入れ態勢。君は何だかんだ言って優しい。
私はいつもその優しさをいいように利用してしまう。いつまでもこのままではいけないと頭の片隅では思っているけれど。
「…どうしていつも失敗しちゃうのかな。私がいけないのかな…オタクだから…」
「オタクは関係ないと思うけど」
「じゃあやっぱり私がいけないんだ…ううう」