オタク女子。

そして急に起き上がって私を指差した。


「腐女子のくせに、あイタッ!何すんだてめぇ!」
「"婦女子"の間違いではなくて?では、ごきげんよう」


私はひかるにチョップをお見舞いすると、その場から立ち上がるとふらつく足腰をなんとか立たせながら、その場から退席した。
後ろから、俺奢るって言ってない!と叫んでるひかるの声が聞こえたような気がしたけど、きっと勘違いだから無視しておく。



「…うう、寒い」

さっきひかるはオタク女子だって私を貶してたけど、最近はオタク女子は世間に認知されて奨励されているのよ、と思う。だって最近じゃBLコーナーない書店を探す方が困難だし。


マフラーをぐっと顔を半分まで隠れるように調節する。夜の街はきらびやかでどこか寂しい。

こんなこと思うのは私だけ?



でも一人で過ごすにはまだ寒過ぎる季節ーーー。

オタク女子、26歳独身。

だれか、2次元バリのイケメンを私に恵んで。






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