オタク女子。

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「進藤さんと星野さんはどういう関係なんですか」

人気のない廊下。
私は3人の美女に囲まれる。

これはいわゆる少女マンガあるあるのシチュエーションかもしかして。なんだかちょっとドキドキするぞ。

…なんて思ってる余裕はなく、ひたすら私は怯えて早口に答えを言い切る。


「単なる同僚です」
「じゃあなんで路上で抱き合ってたんですか?単なる同僚にしては距離が近くありませんか?」


…見られてたのか。会社から数駅移動した飲み屋だったというのに。

「進藤さんはみんなのなのに抜け駆けはズルいです。卑怯です」

安部という名札を付けた彼女が一歩私に詰め寄る。それに知奈って私も一歩後ろに下がる。彼女たちは私よりも年下っぽいのに押されてるとはどういうことだ。

それよりもアイツがみんなの所有物だとはまるで知らなかったぞ。


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