オタク女子。

***

翌日。朝。


「………おい」
「……ナンですか」

私は精一杯の仁王立ちをしてひかると対峙する。椅子に座って既にもう仕事を始めていたひかるは眉を吊り上げて私の方を振り向く。


「お前のせいで女子に囲まれる羽目になったんだが」
「ハーレムデビューだな」
「ちげーよ!」


オラオラと足でひかるの足をつつく。
ふざけんじゃねーぞ。ここは同僚として彼にしっかりと言っておかねばならない。私の中に変な義務感が生まれた。


「いい加減にしてよね。せめて人に迷惑のかからない程度にしてくれない?」
「おう。これからはそのつもり」


違和感。
おかしい。


「え、どうしたの急に」
「お前がそうしろって言ったんだろーが」

ええ、そうですが。
そうですけど。

何だか一日休んで今日、元気がないのでは?

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