オタク女子。
「………そんなことは気にしなくて大丈夫だから、今はお母さんのことに専念してあげて」
「悪いな」
全然ひかるは悪くないよ。
きっと浅野さんが言ってたことってこのことだよね。ひかるが元気なかったのはそのせいだよね。
私は今さっき思ってしまったことに罪悪感を覚えながら、でもそれを感じさせまいと精一杯、微笑んだ。
「私にも出来ることあったら言えよ? 少しは仕事手伝ってあげなくもないからな!」
「お前が手伝ったら俺の評価落とすわ!」
「ひどーーい! さつきチョップ!!」
形だけだけどドスッと腹に一発入れる。こんな形だけでしか気持ち伝えられないけど。
「サンキュー」
その表情からは私の気持ちはひかるに伝わったように見えた。