オタク女子。
「そう、大学からなのね。長いお付き合いね。ひかるがたくさん迷惑かけたでしょう」
「いえいえ、いつも助けてばかりで本当に心強い仲間でもあります」
それは良かった、とひかるの母親佐智子さんは可愛らしく少女のように微笑んだ。ひかるは何故だか客間から姿を消している。助け船を出すと言ったのはどこのどいつだ!
「どうしてウチのひかるを選んでくれたの?」
____直球ストレートできた。
無意識にぐっと拳を作る。
「最初は仲間で同士って感じだったんですけど」
私は予めタクシーの中で密かに考えておいた理由を口にする。
「私が辛いときにたくさん相談に乗ってくれて近くで励ましてくれたのがひかるさんで………私の中では無くてはならない存在になったんです」
別に嘘は言ってない。どれも本当のこと。
佐智子は嬉しそうに笑った。
「そう。あの子も大人になったのね。いつまでもフラフラしてるから心配してたのよ。良かった」