オタク女子。
07 オタク帰郷
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______私は母が苦手だ。
どうも反りが合わない。
数多く人と付き合えば、どうしても苦手な人も出てくる。それが私の場合、母だった。
母が嫌いな訳じゃない。
でも会うたびにお小言や怒鳴り付けられるのはもうごめんだった。だから、大学は上京して親元から離れた。
「………今日で半年かぁ」
前の彼氏にフラれてから半年。
___何で数えてるんだろ。
私はアパートの窓辺に寄りかかりながらビールの缶を開けた。プシュッという音が堪らない。
実はオタバレしてフラれたというのは嘘だ。
関係が終わったのは私が彼のプロポーズを拒んだからだ。当然、好きだった彼からのプロポーズは飛び上がるほど嬉しかった。本当に嬉しかった。
でも前の段階で意識を擦り合わせていなかったのが痛かった。
『結婚したら家庭に入ってほしい』