オタク女子。


「あ、浅野さーん!」


進藤がまた変なことを言い出さないうちに私は話を中断した。フロアーに戻ってきた浅野圭吾(あさのけいご)に爽やかに声をかける。


「ああ、星野さん。どうした?」


この人の良さげな顔して王子様バリの笑顔を振り撒く彼はこのチームの主任だ。しかも28歳。しかも独身。しかも彼女いなそう。………ターゲットッ!


「これ!プログラム組み直しときました!正常に動くはずです!」
「おお、早いなー星野は。助かるよ。じゃあ、後で確認しとくわ」
「はい!」


私の手からUSBを受けとると彼はそれをポケットに入れてまた忙しそうに何処かへ行ってしまった。

ほぉーーー。
私のこころの癒しよ…。王子様よ…。姫はここにおります…!!

「っだぁ!!」








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