オタク女子。

「あ、淺野さん!」


フロアを出たところで淺野さんと出会えた。今日もいい感じにカッコいい。癒される。

「おはよう。星野さん、悪いんだけど前の研修の話、今日決断出来ないかな?」

「え、今日ですか? いくらなんでもそれは………」

「そうだよね……でも向こうのプロジェクトが思ったよりも早く動くことになって、どうせなら始めからいたいだろ?」

「それは………そうですね」


淺野さんがお願いビームを私に送っている。この無茶ぶりを怒る気にならないのはきっと淺野さんだから。

面倒くさ………いや、今まで考えるのを先延ばしにしてきたけど、冷静に考えてみれば私を阻むものは何もない。ここでキャリアアップを狙うのも手だ。

淺野さんは私が仕事を出来るだけ続ける気であるのを知っている。







< 61 / 69 >

この作品をシェア

pagetop