オタク女子。

「………じゃあ、行きます」
「え、行くの!?」
「浅野さんが今日決めてって仰ったんじゃないですか」

「だって、ご家族とか……恋人とか」
「大丈夫です。今、フリーなんで」
「え、進藤くんと付き合ってるんじゃないの!?」
「ええ、そう見えるんですか!?単なる同僚ですよお互いに」

「へぇーー……」

浅野さんは何故だか気の毒そうな表情を浮かべた。それを打ち消すようにキリッとした顔に鳴る。

「わかった。じゃあ、正式に行くってことでいいね?上に言っちゃうからね」
「はい、お願いします」

「うん。きっと今年は新人入れるからその後任指導してから向こうに行ってもらうことになると思う」

「はい、わかりました」


私は立ち去る浅野さんの姿を見送った。



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