オタク女子。


「………いたらアンタとは行かないんだけど」


そう。
会社に女友達と呼べるのは綾子先輩ぐらいしかいない。

丸ノ内のビルの一角に会社を構えてはいるけど、日本支社なのでそんなに規模が大きくないというわけだ。だから社員も少ない。とくに私が付いてる職種は女子が元々少ない。


「…………だから女友達が出来ないのは、私のコミュ力が低いわけではない!」

見事なこの三段活用!どうだ!ドヤッているとひかるに鼻で笑われた。


「関係ないだろ」
「はぁ―――――――!?ありありだっつーの!」


そもそも女社会から外れて久しい。友達の作り方なんて遠い昔に忘れてしまった。そして、あっと声をあげる。


「最近、中高時代の友達からさ、結婚式の招待状が送られるようになってきた………」
「俺はまだあんまりかな。あと4、5年もしたら来るんだろうけど」











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