Gossip Church
「ふーん。そうなんだ」
リドリーは興味なさげに言った。
実際、少しは興味はあったんだけれども。
「あ、お姉ちゃん。ちゃんと旅人さんにご挨拶しなきゃだめだよ―!!」
「はいはい」
そう言って、リドリーは狭い暗い階段を上って、自分の部屋へと向かって行った。
――ガタン
不意に何処からか物音がした。
それも金属の様な鉛が落ちたような音。
リドリーの家族は三人なので、きっと泊まりにきている旅人なのだろう。
リドリーは何の不信感もなく、自分の部屋のドアを開けた。
「てめ―誰だよ」
ドアを開けると、親父達が話してくれた、旅人だと思われる人がいた。
その人物の周りには何丁もの銃が無造作に置かれていた。
幾つかの銃はベッドに置かれていたので、きっとさっき聞いた金属のような音はこれがベッドから落ちた音なのだろう。
「聞いてんのか?」
「あんたこそ、何であたしの部屋にいんのよ」
ちょっとさっきの言葉にイラッとしたので、強い口調で言った。
「この家のおじさんが、この部屋使えって」