爆弾人生
突如力が抜けたようにボーッと外を眺め始めたら、今まさに外で体育祭に向けてのリレーをする必死な生徒が見えてき。
本当に生き生きしている人間が馬鹿らしく見えてくる。
そこで観賞して、気付いてきた。リレーと同じで人生は始まりと終わりが必ずあると。
そして人生は競いあい、憎みあい、強い弱い、決めつけあう
ただ孤独を埋めるために自分の利益のために
笑いあい、喜びあい、助けあい、
結論。欲を埋めるために全てが「合」から存在する。

ただ口にも出せない本当の独り言だった。

こんなひねくれた考えは結果的にいつも
『人間が嫌いだ‥‥きっと違う、自分が嫌いだ。』となる。

物思いに更け始めたら
脳裏に浮かぶある事が僕を苦しめていく。
それは僕は最低な父と可哀想な母のもとで生まれた事についてだ。

幼い頃に父と母が離婚して僕は
母に引き取られた。

離婚してまだ日が浅い時にいつも決まって父が好きなお酒に酔って、母親は言っていた言葉がある。

「あんたなんて生まれなきゃよかった」

僕は言い返す
『死んでやるよ』

いつも酔ったときしか言わなかったあの台詞が、
今日はなんの酔いもなく前触れもなく放たれた。

借金が返せ切れない額を越えてきてって‥。僕を育てるために掛かったお金が母を苦しめたのだった。

正直胸が痛む

どちらかが、死亡保証の保険を掛け自殺しなきゃ返せないような額だった
突如、枝分かれしていた道の行く先すべてが、最終的に死という答えになると分かるとき人は『死んでやるよ』なんて言えない
ただここに来て、死にたい気持ちよりか生きることを許して欲しかった。

自分を育てた金だ
僕はそれを返すと決めた。

もうすぐで保険の満額が、受け取れる日が来る。誰もが生まれたくて生まれた訳じゃないのに、生きたくて仕方ない奴に死にたい奴はいない。

ただ死を促してくれる、とある場所がある。

この教室で窓側の一番後ろの席。
僕は貧乏と言われて苛められていた。
彫刻アートが好きなクセに彫刻刀がない僕を見てそう言ったのだと思う。

美術が好きで特に彫刻アートが好きなのは可笑しいかもしれないけど、彫刻刀を先生に借りたりしてやっとのおもいで、最高傑作の僕の彫刻作品ができた。がその次の日
にあいつらは悪戯書きをして教室の僕の机に置いた

「悲しい」
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